小説

「好き」

※少しグロい要素入ってます。お気をつけください。

感想や考察等コメントでご自由にどうぞ。

「おねーちゃん?どうしたの?そんなに青ざめた顔して」

「どうしたもこうしたも…何があったの…」

おねーちゃんと呼ばれた女の子は、声を小刻みに震わせながら聞いた。

「その…赤いものがこびりついたナイフや服に顔…手なんて真っ赤…」

「そんなに怖がることないじゃん」

赤く染まった少女は笑顔で返す。

「あたしが大好きな人みーんな刺してきただけだよ??」

「みーんなって…」

「仲良しのクラスメートとか親友とか幼なじみとか…それに彼氏とか!」

「なんで…そんなことを…」

恐怖で支配された声で聞いた。

「なんでって?そんなの決まってるじゃん」

少女は先ほどと変わらない満面の笑みで答える。

「みんなのことが大好きだからだよ、壊してあたしだけのものにしたいくらい!」

「・・・」

「何も出来ないくらいに壊しちゃえば、ほかの人は全くその人と関わらなくなるでしょ?」

「そうすれば、あたしがみんなを独り占め出来るじゃん!!」

「…そ、そんな・・・」

「だから」

「おねーちゃんも…あたしだけのものにしたいから」

「なっ…なに、を…」

少女はナイフを持ちながらゆっくり近づき、そしてそっと抱きつく。

「大好きだよ」

微かな愛の言葉は、誰にも届くことは無かった。

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鮎月 -Liteyan-
discord.jsでBot作ったり、気まぐれで小説書いたりする人。

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